70才代男性です。
COPDで、HOT加療中です。
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クリックすると、ECGが拡大します。
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8カ月前の心電図では、
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* 洞調律。
* 全体的に低電位。
→肢誘導は、5.0mm未満。(0.5mV) 肢誘導低電位の定義にあう。
→胸部誘導では最大15mm程度。(1.5mV)
* 肺気腫による心起電力の低下か。
* P波は、ちょっと尖った感じがするが、あんまり主張していない。
* よく見ると、S1S2S3パターン。電気軸(・_・?)。不定軸ですね。
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胸部発作出現時(Xday)では、
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* 洞調律のまま。
* 低電気が、さらに強まる。
→肢誘導は、5.0mm未満。(0.5mV) 肢誘導低電位の定義にあう。
→胸部誘導では最大12mm程度。(1.2mV)
* I 誘導で、ほとんど電位がない。
* P波の悪化は、ひいき目に見ても、ありませんね。
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COPDの患者さんが、呼吸苦の増悪したケースです。
低電位の理由の一つとして、気腫化が予想されます。しかし、病歴で分かることであり、診断において、心電図が何かを新たに積んではくれません。
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↑は、気腫化した肺の部分です。気腫=空洞です。(結核性では、ありません)
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尖った P波で、2.5mm以上の高さ(0.25mV)が、肺性P波なんですが、右心負担があっても、心電図に反映しないことが、よくあります。
心起電力自体が体表面に伝わらずに、QRS高が低下しているのに、P波だけ高くなれません。
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洞結節は、20mmくらいの上下高もあり得ます。その下端 or 上端どちら電気的発火をするかで、P波の形けっこう変わるんです。
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P波の形は、大切な参考意見です。耳を傾けるのは、OK。でも、絶対的ではないと、割り切りましょう。
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