今回は、
むだばなしは明朝体の黒で、
医学的内容はゴチック体の青で、
強調したいところは赤表示
とします。
次のPVCを見ると、普通安心します。
何も症状がなくて、既往歴に特に問題なく、胸部レントゲンもきれいなら、放置ですよね。(心エコーで intact なら、なお安心ですが)
クリックすると、ECGが拡大します。
II, III, aVFで、背高のっぽのPVC(=wide-QRSで高電位のR波)がある。そして、肢誘導ではCLBBBパターンである。(右室流出路起源のPVC)
たぶん右室流出路起源のPVCですね、悪さしないのでほっときましょうね、そうしましょう。
これを知っておくだけでも、余計な検査をせず、医師の患者さんも平和な時を過ごすことが出来ます。
でも、時々VT(心室頻拍)を起こすことがあるんです。
「ここ起源のVTでは、突然死はなかなか起きないので、大丈夫ですよ。」とは患者さんに、なかなか私も云えません。やっぱり、怖いです VT。
VTにも、わりと良性のVTと、ヤバイVTがあるようです。
基礎心疾患のないVTを特発性VTと呼び、わりと良性と云われます。但し、VT→Vfとなる事もある。「Vfにならないと、私は云ったことはない!」なんだか、どっかの政治家の言い訳みたいになります。
さらに、その起源は右室流出路とは限らず、
*右室流出路(RV-OT : Right Ventricular Outflow Tract)
*肺動脈基部
*左室流出路(LV-OT : Left Ventricular Outflow Tract)
*大動脈弁基部・バルサルバ洞
*心外膜部
などにも、起源があることがわかってきました。
II, III, aVFで、背高のっぽのPVC(=wide-QRSで高電位のR波)がある。は一緒ですが、その他は微妙に異なってくるようです。
薬物療法主体の時は、流出路あたりにあるんだね~、で済んでおりました。が、アブカテが勃興すると、どこが起源かを探り、そこを治療(アブレーション)する必要があり、精密な評価がなされるようになったんです。
12誘導心電図で、どこまで迫れるのか、他のVTを含めてちょっとやってみようと思います。
でも、ひとつ問題があります。私、VT嫌いなんです・・(-_-;*)。
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