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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-314:70才代女性。心房細動で、急性脳塞栓症でした。

ココログのブログからお引っ越し中です。

新しい症例(from ECG-313)より、こちらにUpしております。

高速化(当社比)と広告無しが、私には魅力でした。

元ブログはこちら

 

heart2012.cocolog-nifty.com

 

 

  70才代女性です。慢性心房細動で、(弱めの)抗凝固療法中でした。

 

 本邦の抗凝固療法の大きな問題に、アンダードーズがあります。打撲歴があったり、硬膜下血腫歴があったりすると、ついつい弱気になって、アンダードーズしちゃうことがあるんです。ワルファリンでも、DOACsでも。

 突然発症の心原性脳塞栓症で、入院管理となりました。当院初回入院です。

 

(3年前の洞調律時の心電図)

パーキンソン病によるtremorで、筋電図除去困難でした。

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ECG-314-その1-三年前の洞調律

クリックすると、心電図が拡大します

 

(今回の入院時の心電図 X day・下腿優位の右半身麻痺あり) 

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ECG-314-その2-入院時の心房細動心電図

クリックすると、心電図が拡大します

 

(頭部MRI:入院時)

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ECG-314-その3-入院時の頭部MRI

 

左中大脳動脈での血栓吸引術が施行されました。

 

 

ところが、X+1dayの早朝に、モニター心電図のST上昇が起きました。患者さんは、症状を訴えることが出来ません。看護判断で、12誘導心電図が記録されました。早朝カンファのために、早めに病棟に顔を出したあなたが、捕捉されました。

 

「(研修医の)先生、12誘導心電図を今撮りました。ご決断を(はやく指示してください!!)」

 

Question:主治医でも担当医でも無いんですけど、院内急変です。

      どうされますか?(診断と次の行動を)

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クリックすると、心電図が拡大します