NSTE-ACS ⊃ NSTEMI
PCI後に記録した心エコー
(parasternal LV short axis)
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一見、正常な左室壁運動に見えてしまいます。しかし。。
X+1 day 朝の心電図上で、II, III, aVFで明らかな冠性T波の出現です。
◎心筋酵素が上昇し、下壁の心電図変化が出現したことを念頭に、もう一度左室短軸の壁運動を、見て下さい。
(parasternal LV short axis)
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7~10時方向(=下壁)の壁運動が低下しているのが分かります。前壁はその代償のためか、hyperkineticに見えます。
心尖部2腔像では、前壁と下壁を見ています。下壁の運動性低下が分かりますか?
( apical 2 chamber view )
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傍胸骨左室長軸断層では、心室中隔と下側壁を見ています。回旋枝領域となり、壁運動は正常です。
( parasternal Long axis )
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もう一度、NSTE-ACSの心電図経時的な変化を見てみましょう。
◎反復する胸部不快感を示した患者さんの(CRBBBを伴う)心電図解釈をどうするか?でした。
◎初回心電図でも、V3-5のST低下はCRBBBでは説明難しく、ACSを示唆するように見えます。
◎この時に、注意深く左室壁運動を観察すれば、下壁の運動障害に気付いたかもしれません。
◎翌日は、II, III, aVFでのST-T変化の増強と、心筋酵素の明らかな上昇があり、ACSは臨床的確定でした。
GRACE-SCORE<140でもあり、(入院として)一晩経過観察したのは、正解でした。
ERの段階ですぐに心カテに持ち込んだかは、いろいろ議論になりそうです。ボーダーライン症例でした。