現在のPacemaker(PM)は、実に多機能です。
さらに、ICD/CRTもある。
でも、12誘導心電図から分かるのは、
*基本的なPMの作動様式
*PM不全(センシングとペーシング不全)
だけです。
#心電図検定試験 Pacemaker -ECG 02
心電図初めてさんには、
がお勧め
PM心電図の基本は、こちらにお任せします。
https://kango-roo.com/sn/k/view/2125
https://kango-roo.com/sn/k/view/2133
その上で、次はちょっとテスト形式です。
【Q-1:NBG Pacemaker Codeに入る文字を選べ。】
【Q-2:1~3番目のコードの定義を述べて下さい。】
ペースメーカーコードです。
「VVIよりDDDの方が生理的ペーシングで、どうした·こうした。。」
というあの三文字です。
1,2,3番目に入るローマ字を3個づつ各々(□□□)に、入れて下さい。
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↓
↓
↓
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↓
PMのコードが、検定試験に直接でない(ハズ)けれども、知っておかないと、PM心電図が理解出来ません。 最初の3文字のみを、覚えて下さい。
なお、この原図も載せときます。
Classification follows pacemaker code developed by the North American Society of Pacing and Electrophysiology (NASPE) and the British Pacing and Electrophysiology Group (BPEG).
Bernstein AD, Daubert JC, Fletcher RD, et al:The revised NASPE/BPEG generic code for antibradycardia, adaptive- rate, and multisite pacing. North American Society of Pacing and Electrophysiology/British Pacing and Electrophysiology Group. Pacing Clin Electrophysiol 2002; 25:260-264
こちらに、素敵な日本語の解説があります。
https://nandemoya-me.com/pm-code
12誘導心電図からは、VVI-mode と DDD が分かります。それしか分かりません。
VVI-modeは、シンプルで分かりやすい。
【Q-3:VVI-PMです。電極は、右室心尖部です。その理由を12誘導心電図から答えて下さい。】
そんな面倒なことしないで、胸部レントゲンで分かるじゃん。その方が、決定的でしょう?
「それを言っちゃおしまいよ@寅さん」
試験問題として、心室リードの位置を12誘導心電図から導かせるには、(出題者側に)それなりのお約束がありそうです。
↓
↓
↓
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心電図心電図検定問題で、心室リードの部位を求めるのは、
A.) 右室心尖部ペーシング。
B.) 右室中隔ペーシング。
C.) 右室流出路ペーシング。
D.) 左室ペーシング(冠静脈洞を経て、左室自由壁)。
E.) His束ペーシング
D.とE.は、取り敢えず無視します。
*右室流出路ペーシングは、中隔ペーシングと似ています。
*左室ペーシングは、両室ペーシングであり、単独の判断できません。(と云うか、単独でやらないし。)
*His束ペーシングはわからないことはないけど、12誘導心電図での確定は、ちょっと無理筋だと思います。
(検定試験で問題となるのは、)
右室心尖部ペーシング v.s. 中隔ペーシング ですね。
ご指摘頂きましたように、
*II,III,aVFで上方軸 = 心尖部ペーシング
*II,III,aVFで下方軸 = 中隔ペーシング
◎V6は、どちらでもR波有意に成り得ます。
◎V1-6が全てQSは、心尖部ペーシングで多いようです。
右室心尖部ペーシングの一例です。
*II,III,aVFで上方軸 + V2-6が全てQS。(V1もr<<<S波)
これくらいの典型例を出題して貰わないと。。
右室中隔部ペーシングの一例です。
*II,III,aVFで下方軸 + V6はR波優位(が多い)。
Vにpacing Spikeがあって、上記の所見だと、
(右室中隔ペーシング) or (右室流出路ペーシング)のはずです。
VVIの作動アルゴリズムのお話しは、次回となります。