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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-368:PaceMakerの12誘導心電図:VVI-PM = 心電図検定試験:傾向と対策 Q.015 =

現在のPacemaker(PM)は、実に多機能です。

さらに、ICD/CRTもある。

でも、12誘導心電図から分かるのは、

 

*基本的なPMの作動様式

PM不全(センシングとペーシング不全)

 

だけです。

 

 

#心電図検定試験  Pacemaker -ECG 02

 

心電図初めてさんには、

kango-roo.com

がお勧め

PM心電図の基本は、こちらにお任せします。

 

https://kango-roo.com/sn/k/view/2125

 

 

https://kango-roo.com/sn/k/view/2133

 

 

その上で、次はちょっとテスト形式です。

 

 

 

 

【Q-1:NBG Pacemaker Codeに入る文字を選べ。】

【Q-2:1~3番目のコードの定義を述べて下さい。】

 

f:id:heart2019:20200318095733p:plain

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ペースメーカーコードです。

VVIよりDDDの方が生理的ペーシングで、どうした·こうした。。」

というあの三文字です。

1,2,3番目に入るローマ字を3個づつ各々()に、入れて下さい。

 

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           ↓

           ↓

           ↓

           ↓

           ↓

 

PMのコードが、検定試験に直接でない(ハズ)けれども、知っておかないと、PM心電図が理解出来ません。 最初の3文字のみを、覚えて下さい。

f:id:heart2019:20200318100454j:plain

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なお、この原図も載せときます。

Classification follows pacemaker code developed by the North American Society of Pacing and Electrophysiology (NASPE) and the British Pacing and Electrophysiology Group (BPEG).

f:id:heart2019:20200318100811j:plain

日本語版の原図

f:id:heart2019:20200318100954j:plain

英文の原図

 

 

Bernstein AD, Daubert JC, Fletcher RD, et al:The revised NASPE/BPEG generic code for antibradycardia, adaptive- rate, and multisite pacing. North American Society of Pacing and Electrophysiology/British Pacing and Electrophysiology Group. Pacing Clin Electrophysiol 2002; 25:260-264 

 

こちらに、素敵な日本語の解説があります。

https://nandemoya-me.com/pm-code

 

 

 

 

12誘導心電図からは、VVI-mode DDD が分かります。それしか分かりません。

VVI-modeは、シンプルで分かりやすい。

 

f:id:heart2019:20200318101145j:plain

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Q-3VVI-PMです。電極は、右室心尖部です。その理由を12誘導心電図から答えて下さい。】 

f:id:heart2019:20200318101827j:plain

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そんな面倒なことしないで、胸部レントゲンで分かるじゃん。その方が、決定的でしょう?

 

「それを言っちゃおしまいよ@寅さん」 

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試験問題として、心室リードの位置を12誘導心電図から導かせるには、(出題者側に)それなりのお約束がありそうです。

           ↓

           ↓

           ↓

           ↓

           ↓

           ↓

 

心電図心電図検定問題で、心室リードの部位を求めるのは、

 

A.) 右室心尖部ペーシング。

B.)   右室中隔ペーシング。

C.)   右室流出路ペーシング。

D.)   左室ペーシング(冠静脈洞を経て、左室自由壁)。

E.)   His束ペーシング

D.とE.は、取り敢えず無視します。

f:id:heart2019:20200318102517j:plain

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*右室流出路ペーシングは、中隔ペーシングと似ています。

*左室ペーシングは、両室ペーシングであり、単独の判断できません。(と云うか、単独でやらないし。)

*His束ペーシングはわからないことはないけど、12誘導心電図での確定は、ちょっと無理筋だと思います。

 

 

(検定試験で問題となるのは、)

右室心尖部ペーシング  v.s.  中隔ペーシング ですね。 

 

 

 

 

ご指摘頂きましたように、

*II,III,aVFで上方軸 = 心尖部ペーシング

*II,III,aVFで下方軸 = 中隔ペーシング

 

◎V6は、どちらでもR波有意に成り得ます。

◎V1-6が全てQSは、心尖部ペーシングで多いようです。

f:id:heart2019:20200318105343j:plain

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右室心尖部ペーシングの一例です。

*II,III,aVFで上方軸 + V2-6が全てQS。(V1もr<<<S波) 

これくらいの典型例を出題して貰わないと。。

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右室中隔部ペーシングの一例です。 

*II,III,aVFで下方軸 + V6はR波優位(が多い) 

Vにpacing Spikeがあって、上記の所見だと、

(右室中隔ペーシング) or (右室流出路ペーシング)のはずです。

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 VVIの作動アルゴリズムのお話しは、次回となります。