Multifocal (or multiform) atrial tachycardia (MAT)
多源性心房頻拍
定義
MATの診断基準は以下の通りです。
1)形の異なるP波が三種類以上ある(主となるP波は存在しない)
2)PP/PR/RR間隔が変動
3)不規則で不整な頻脈
from https://www.emalliance.org/education/ecg/kaisetsu40
同じ12誘導心電図内に、3っつ以上のP波が混在する。
P波の形が違います。
PR間隔もいろいろ。
RR間隔もいろいろ。
F波とするには、同じ形のP,P',P''が混在し、不規則(でたらめ)ではない。
基線の変動が激しいときは、AFとそれ以外の可能性を、詳細に見て下さいね。(只のノイズかもしれませんけど)
(設問の心電図を再掲)
(四肢誘導の一部拡大)
(胸部誘導の一部拡大)
MATの12誘導心電図をwebより引用します。
http://hqmeded-ecg.blogspot.com/2020/01/atrial-fibrillation-multifocal-atrial.html
RR不整で、いろんな形のP波が出現しています。PP間隔も不整です。blocked-PACもあります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Multifocal_atrial_tachycardia
MATの別症例です。
(II誘導を拡大します)
MATは、沢山の心電図を経験して、ぱっと思い浮かべるようになりましょう。
特に、COPDでよく発生しますからね。
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佐々木達哉先生との共著が、2020/1/23に発刊されました。
日本医事新報社からです。重版されました。
循環器版の(思考のレッスン)です。
村川裕二先生から、素敵な(推薦の辞)を頂きました。
まずは、立ち読みして下さい。私が援護射撃した佐々木ワールドが満開です。
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【(上級医がやっている)危ない心電図の見分け方】 医事新報社】
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