ACS-LMTの心電図をまとめて見ておきましょう。
ド派手だったり地味だったり、いろいろなんですね。
*連続する2つ以上の誘導でSTの上昇を認める。
*対側誘導でのミラーイメージを認める。
これが、ACS診断:12誘導心電図での基準ですよね。
LMT病変とはLADとLCXがいっぺんに詰まった状況です。
お互いが牽制し合って、心電図変化が変な風になります。
LMT病変(ACS)で、aVRのST上昇を示す理由は、以下の如く説明されています。
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重要な注意点
胸部不快感+shock状態での搬入でACS-LMTを疑います。
心エコーで下壁以外動いていなかったら、ACS-LMTとして対応です。
心カテ室へ直行です。
aVRでのST上昇は大切な所見ですが、それだけでは決まらない。
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LMT-ACS:症例-A
(所見を30秒考えて下さい。shock状態です、ノンビリ出来ません!)
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aVRで、明らかなST上昇があります。
ミラーイメージとしての下壁誘導のST低下がハッキリとあります。
胸部尤度運変化は、イマイチですね。
これが、#心電図検定試験に出るような、典型的なACS-LMTの心電図です。
PCI前のcontrol-CAG像です。
このような病変にPCIを挑めるのは、stentのおかげです。
(CABGに回すよりもPCIで決着を付けた方が、虚血時間の短縮となる施設がほとんだだと思います。心外にお願いする時は、IABP.PCPS,perfusion-catheterで時間稼ぎします。)
LMT-ACS:症例-B
(所見を30秒考えて下さい。shock状態です、ノンビリ出来ません!)
三年前の心電図です。安定状況でした。
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3年前と今回(at ER shock condition)を一部比較してみます。
aVRでのST上昇が、(なんとなく)分かりますね。分かりますか💦。
ショック状態であることを加味して、陽性所見と取りましょう!
PCI前のCAG所見です。
小さなRCAですね。右室壁しか栄養してません。
LMTには、atheromaが崩壊したとしか思えない強度狭窄像です。
(わ~!!診断カテで、LMTの柔らかいatheromaを突き破ったのか💦と一瞬冷えそうな瞬間です。もともと有ったからショックなので、慌てない。)
この方は、kissing methodを含むPCI(stent留置)を施行しました。
LMT-ACS:症例-C
(所見を30秒考えて下さい。CPA搬入後でshock状態です、ノンビリ出来ません!)
蘇生したばかりで、不穏状態での記録です。
心カテ室で、挿管/IABP/PCPSした状態での最初の心電図です。
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心カテ室でのpre-PCI 12誘導心電図を解説します。
鎮静して人工呼吸器管理なので、波形は安定しました。
*aVRでの明らかなST上昇。
*下壁誘導でのST低下(ミラーイメージ)を示す。
◎QRS幅が拡がっており、心室内伝導障害を示唆する。
*V3,4は、付け間違えでしょうね💦
https://med.toaeiyo.co.jp/contents/cardio-terms/disease/3-59.html
*LMTでの重度の狭窄病変を示しています。
*RCAが殆ど機能していません。
*LADとLCxで頑張っているのに、LMTがピンチでは、ショックになりますよね💦
3例のACS-LMTを、提示しました。
ここまでの学びは、
*aVRでST上昇を示す。でも、症例事に程度は違う。
*下壁誘導では、ST低下を示しやすい。でも、なんか色々みたい。。
*QRS幅が拡がっていることあり、かなりピンチ!
胸部誘導や側壁誘導のST-T変化は、varietion有るのかな?
=その2に続きます=
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