失神・動悸の症例は、Brugada症候群が外せませんね💦
V1,2の波形を、よ~く見ましょう。
なお、この設問は((CK-MB)・(TNT)・(TnI)の単位系とその正常値の理解まで求めており、さすが技師さん系の問題は、エグい!
Brugada型心電図は、もちろん『Coved(コーブド)』型が問題です。(みなさん、コーブドと読みましょう。異議は認めません)
なおCoved波形は、V2の方が明瞭なことがよくあります。
ブルガダ三兄弟です。(私は、団子三兄弟を思い出します)
ECG-230より
自験例です。
20代の元気な男性。特記すべき既往歴無し。
イビキ様呼吸にて、家人より救急隊要請あり。救急車内でDC-shockを施行し、洞調律化してERヘ。(Y時27分~Y時54分)
ER搬入時の心電図です。
一見、何の問題もないような心電図ですが。。
V1,2に注目しましょう。
【動悸・失神・CPAで来た患者は、Brugada syndromeを鑑別に必ず入れる!】
V1で、ぎりぎり2.0mmのR’の上昇があります。
経時的変化では、3病日目に明瞭なCoved型を示しました。
Brugada syndromeのtype-2, type-3は、type-1を探し出すためのヒントです。家族歴・症状で問題がある方は、type-1波形が隠れていないか、積極的に探しに行きましょう。
逆に、な~んも問題を抱えていない方は、watcingが普通だと思います。(その割り切りに、胆力が要る💦)
別の症例です。
ECG-280より
80代男性。インフルエンザでの高熱での入院でした。
39.8℃のER心電図です。
V2で、明らかなCoved型ですね。
この方は、今まで動悸・めまい・失神の病歴有りません。
Brugada型心電図で、surviverなんです。
インフルエンザ発症前・治癒後の心電図と比較してみましょう。
熱発していない時の心電図から、Brugada syndromeを思い浮かべるのは、やり過ぎだと思います。
この歳まで何もなかったのですから、精査はしておりません。
Brugada型心電図波形の詳細な解説は、他に譲りますね。
(type 1)
V1-V3誘導でJ点から0.2mV以上のcoved型ST上昇
(type 2)
V1-V3誘導でJ点から0.2mV以上のsaddleback型ST上昇
(type 3)
V1-V3誘導でJ点から0.1mV以上0.2mV未満のcoved型軽度ST上昇
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佐々木達哉先生との共著が、2020/1/23に発刊されました。
日本医事新報社からです。重版されました。
循環器版の(思考のレッスン)です。
村川裕二先生から、素敵な(推薦の辞)を頂きました。
まずは、立ち読みして下さい。私が援護射撃した佐々木ワールドが満開です。
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