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Cardio2012のECGブログ-2019改

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【コラム-121】:左脚後枝ブロックを、心電図検定試験的に考える その2 (2022/1/11までに、一人じゃ勉強できないよ〜!! シリーズ第二弾)

(その2)

左脚後枝ブロック

 

では、左脚後枝ブロックが起きると心内伝導は、どうなってしまうのでしょうか? 

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左脚後枝が切断される場合のイメージ図です。

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1.)左脚後枝が切断されているので、左室内興奮は左脚前枝領域に進むしかありませんね。

2.)前枝と後枝の(ベクトルの綱引き)が無くなるので、左室側壁の上方にまず興奮ベクトルは進みます。I,aVLでR波が形成されます。

3.)引き続き左室の上部から、(左脚後枝が支配する)下方・心室中隔方向へ、興奮が進みます。左から右方向です。

4.)最後に、心基部方向に興奮が向かって、終了します。

 

 なお、左室内の半分は正常な刺激伝導を介しての興奮のために、QRS幅は0.12秒を超えません。

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図を変えて、同じ事の説明です。LPFBの場合は、

 

*aVLの方向に、最初の左室ベクトルが向かう。

  →下壁誘導でq波を作る(III,aVFは必ずです)

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*続いて、左脚前枝からの興奮が、右下方に進みます。

  →aVLはrS パターンとなる。

  →S波の深さは、aVL>I誘導です。

 

*I誘導の右軸偏位は=R<S=で、+110°以上となります。

 

*III誘導に並行した流れであり、下壁誘導でR波が一番高い。

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言葉で覚えるよりも、上記の図をイメージ出来るようになって下さいね。

 

 

 

軸偏位の説明図です。

白紙に、描けるようになって下さいな。

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次は、LPFBの12誘導波形での説明です。

 

To be continued…