(その2)
左脚後枝ブロック
では、左脚後枝ブロックが起きると心内伝導は、どうなってしまうのでしょうか?
左脚後枝が切断される場合のイメージ図です。
1.)左脚後枝が切断されているので、左室内興奮は左脚前枝領域に進むしかありませんね。
2.)前枝と後枝の(ベクトルの綱引き)が無くなるので、左室側壁の上方にまず興奮ベクトルは進みます。I,aVLでR波が形成されます。
3.)引き続き左室の上部から、(左脚後枝が支配する)下方・心室中隔方向へ、興奮が進みます。左から右方向です。
4.)最後に、心基部方向に興奮が向かって、終了します。
なお、左室内の半分は正常な刺激伝導を介しての興奮のために、QRS幅は0.12秒を超えません。
図を変えて、同じ事の説明です。LPFBの場合は、
*aVLの方向に、最初の左室ベクトルが向かう。
→下壁誘導でq波を作る(III,aVFは必ずです)
*続いて、左脚前枝からの興奮が、右下方に進みます。
→aVLはrS パターンとなる。
→S波の深さは、aVL>I誘導です。
*I誘導の右軸偏位は=R<S=で、+110°以上となります。
*III誘導に並行した流れであり、下壁誘導でR波が一番高い。
言葉で覚えるよりも、上記の図をイメージ出来るようになって下さいね。
軸偏位の説明図です。
白紙に、描けるようになって下さいな。
次は、LPFBの12誘導波形での説明です。
To be continued…