#blog-title{font-size:150%; }

Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

【ECG-408】answer

Twiter

では、次の四択としておりました。

 

(1.) PRWPだけど、正常心機能だ!!

(2.) R波がaVR以外全てあり、心配要らない。

(3.) ヤバいよ💦HFrEFだよ、きっと。

(4.) Sigmoid septumで心機能は良好。

 

 

正解は、

(3.) ヤバいよ💦HFrEFだよ、きっと。

でした。

 

PRWP:Poor R Wave progressionについては、

心電図.com先生のwebsiteを、ご参照下さいね。

 

https://sindenzu.com/poor-r-progression-dif/

 

 

PRWPの定義は曖昧です。

胸部誘導でのR波の立上りが鈍かったら、そう考えてみる。但し、臨床的意義をこれだけで与えるのは、ちょっと無理っぽい。

 

RV1≦RV2≦RV3≦0.3mVくらいが、相場だと思う

 

RRWPです。

Reversed R Wave Progression

V1,2と増高したR波が、V3で低くなりV4ではQ波が出現しています。梗塞がないと、説明困難です。

RRWPPRWPより、梗塞の予知力がはるかに高いんです。

V1のP波の左房負荷も、気になりますね。

 

クリックすると、心電図が拡大します

 

 

*これを、V1-3がQS パターン + small r waveと読めるようになって下さい。

*心筋の一部が生き残ってr waveを作っていますが、前下行枝は#6で閉塞して梗塞を起こしています。V5,6にQ波はなく、D1(or HL)は開通しているのでしょう。

 

クリックすると、心電図が拡大します

 

PLAXの心エコー図では、

心室中隔起始部は、正常な壁運動です。

◎心尖部に向かって壁運動低下と壁菲薄化となります。

◎後壁は、なんか頑張って、過収縮してる感じです。

 

 

[http://:title]

 

 

 

 

 

 

 

PSAXでは、

*前壁中隔の顕著な菲薄化とakinesisがあります。

RCA領域が、頑張ってます。

 

前下行枝の支配域は広いですね。

 

 

[http://:title]

 

 

 

 

apex 3ch では、

*前壁中隔の顕著な菲薄化とakinesisがあります。

RCA領域が、頑張ってます。(元の心筋肥大があります)

 

[http://:title]

 

 

 

 

 

学び

 

*RRWPを、前下行枝の虚血変化と理解出来る。

*V3,4のQ波は、心筋虚血を強く示唆する。

*心電図だけで、心室瘤は分からないことあり。

 

まあHCM,amyloidosisも、鑑別には残りますが、心エコーで判断出来ますね。