Brugada型心電図を見ると、いつも困ってしまいます。
さて、どうしたものか、、、、、、、、、、と。
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突然死の家族歴がなく、本人・同居人からいくら聴取しても、心肺停止/失神/blackout等の病歴がなければ、基本的に、経過観察です。
特に、男性では、数人/1000人で持っている心電図波形です。全てにICD植え込みを行う訳にはいきません。
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でも、です。
CPAで搬入されたVf症例で、DC施行⇒ICU管理を経て、幸いADL自立を確保された症例の心電図です。(紹介先で、ICD植え込み行われました)
ERから連日の心電図を見ると、V1,2で、ST-Tが揺らいでいます。
パターンは、Brugada型心電図です。
けれど、もし、これが無症状・家族歴無しで出会った心電図ならば、きっと経過観察にしていたと、思います。
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*CPA?Vf 蘇生直後の心電図。(30才代男性)
クリックすると、ECGが拡大します。
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*CPA?Vf 蘇生後の2日目の心電図。(30才代男性)
クリックすると、ECGが拡大します。
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*CPA?Vf 蘇生直後の時系列心電図。(30才代男性)
クリックすると、ECGが拡大します。
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この患者さんは、12誘導心電図では、上記のような軽度〜中等度のST変化(V1,2)しか、ありません。しかし、モニター上では、いろいろな変化を示していたようです。
Brugadaでは、心電図上のST変化は、時間的に大きく変化すると云われます。
詳しく学びたい方は、いかからどうぞ。
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_ohe_h.pdf
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でも、けれど、もし、が続きます。
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Brugada症候群では、ICD植え込み以外の治療は、基本的に存在しません。
予防薬は、ありません。
ICD手術か、否か。。こちら(医師側)が迷うのも、当然です。
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Brugada型心電図に出会って悩んだら、不整脈専門医にどうぞ紹介されて下さい。嫌がる不整脈専門医は、いません。(私の知る限りでは。。)
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