PacekamerのPacing-spikeのお話しです。
雑駁に云うと、
◎ Pacingの電圧は、2.5〜4.5V程度
→4.5Vは、普通の乾電池直列3個分。
◎ Pacingの幅(width)は、0.5ms前後
→1/2000秒
→症例により、この幅は調節できます。
→12誘導心電図で見ても、その幅は、わかりませんよ。
◎ Pacing時、電極の先端がマイナスで、そこから電子は
プラスに向かって出ている=流れます。
→(電流)の方向と、電子の流れは逆ですよね。
◎ 旧いPacemakerでは、リードは単極(線が一本)なので、
☆リード先端がマイナス ★Pacemaker本体がプラス
となって、電流が流れます。
距離が長い分、12誘導心電図でのPacing-spikeが大きく
描かれすい。(心電図A)
◎ 双曲(線が2本)のリードでは、その先端で電流が流れます。
ほんとの先っぽがマイナス・その1cmくら近位がプラス。
説明図を参照して下さいね。
電流の流れる距離が短いので、12誘導心電図でのPacing-spike
が小さく描かれやすい。(心電図B)
時にspikeを見逃してしまうこともありますので、安易に
心室調律と判断しないで下さいね。
但し、例外も多く、spikeの大きさだけで、単極か双極かを
判断するのは、早計なようです。
知っている方には当たり前の、ご存じない方にはヘェーと云う
お話しでした。
(心電図A)の解説。単極誘導です。矢印は電子の流れ。
(心電図b)の解説。双極誘導です。矢印は電子の流れ。