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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-189:answer

** ハジメの1枚:新入職医師のための心電図-08 **

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 二種類の不整脈がありますね。

 肢誘導の2拍目と、胸部誘導の4拍目です。

 これが、同じ早期収縮を見ているのか、別なのか?

 上室性・心室性と早期興奮の場所が異なるのか?同じか?

 これが、今回の論点(鑑別点)です。

 それを踏まえて、もう一度心電図を見て、考えて下さい。(1分間!)

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Ecg18907488858svpc12leadsforweb

クリックすると、ECGが拡大します。

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ハイ、考えはまとまりましたか?

 では、解説に入ります(注:一年目研修医を想定した問答です)

* 先行QRSと早期収縮発生までの時間が、明らかに異なる。

 

*よく見ると先行波形のT波に、P’が見える。

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クリックすると、ECGが拡大します。

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 SVPCのキホンは、P’の存在と早期のQRS出現(先行するQRSと同じ形)です。上図では、2心拍目のSVPCで、先行QRSとの間隔は(584 ms)です。

 10心拍目のSVPCは、先行QRSとの間隔は(464 ms)で、QRSは完全右脚ブロック様となっています。P’’がはっきりとあるので、変行伝導を伴ったSVPCだと分かります。右脚の方が不応期が長いので、たいていの変行伝導を伴ったSVPCはCRBBBパターンとなります。

 なお、CRBBBパターンの場合には、R'ではなく、R波までの間隔を測定するので、V5,6で測定して下さいね。

 但し、P’がよくわからない場合もあります。Holter-ECGでは誘導数が少ないので、さらにわかりにくい。

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 でも、あんまり気にしないでいいんです。それが変行伝導(aberrant conduction)を伴ったSVPCでも、PVCでも、リスクになる訳ではありませんから。

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