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問題の解説が、まだ十分されてませんでした。慌ててやります。
次の選択枝より、正解を選んで下さい。
1.) 右脚ブロック
2.) 頻脈型心房細動
3.) 北西軸
4.) 心室頻拍
5.) 上室性頻拍
1.) 右脚ブロック じゃない。
VTで云うRBBB型(パターン)とは、胸部誘導でのCRBBB様の波形と云う意味です。
確かに、V1-3はRBBBみたいですね。でも、V6でr<<<Sの波形はVTを強く示唆します。(注:何事も例外あり)
CRBBBのV6-S波は、基本的には浅くて幅広くです。
2.) 頻脈型心房細動 じゃない。
頻脈型の心房細動(rapid-Afib.)で脚ブロック合併例は、時々VT/PSVTとの鑑別に困ります。長めに記録しないと、RR不整がわからない。これは頻脈ですけど、RR間隔は整です。実は心房細動でしたは、検定問題として成立しない。CRBBBじゃ無いし。
3.) 北西軸 じゃない。
北西軸であるためには、I誘導とaVFでr<<Sである必要があります。そして、wide QRS tachycardiaが北西軸ならば、ほぼVTに決定です。
4.) 心室頻拍 でした。解説は済んでますよ。
5.) 上室性頻拍 じゃない。
上室性頻拍(SVT,PSVT)の場合は、洞調律になった場合も頻脈時と同じQRS波形をしています。洞調律時の心電図と比較するのがベストですが、検定試験でそんな優しいことしてくれない。見慣れたCRBBB/CLBBBの波形なのか、考えましょう。
なお、心室内変行伝導を呈したwide QRS tachycardiaだと一枚の12誘導心電図で判断は困難でしょう。EPSでの裏付けが必要なので、検定試験には出ないだろう、たぶん。。
なお、逆行性のP波はVTでも発生するので、確実な鑑別になりにくい。
次回はやっと、覚えて損はないVTに特徴的な波形解説です。
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