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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

【 コラム-058 】高カリウム血症の経時的変化を得た一例(2/2)

 本人の意志で、ESRDながら緩和医療を行っていた患者さんの記録です。

  深夜にお亡くなりになりました。その時の心電図モニターを、再生で記録しました。
  この時の血清カリウム値記録はありません。最終の血清カリウム値(8.7mEq/L)より、19時間後に亡くなり、この間は無尿の状況でした。モニター電極の位置に、変化なし。
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  夕方の心電図では、洞調律で特に特徴はありません。( 少しT波高い?)
  深夜23時を過ぎて、T波が高く尖り、wide-QRSとなります。まだP波有ります。
  高カリウム血症の最終的心電図変化は、突然発生するようです。

Ecgmonitor01_2

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徐脈化し、P波が怪しくなってきました。

なお、QRSとT波を心拍数として、ダブルカウントしています。これで頻拍はおかしい!と波形認識で気付いて下さい。モニター心拍数を過信しない。

Ecgmonitor02_2

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 もはやP波は無くなり、wide-QRSは多形性となりました。

Ecgmonitor03

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  一過性の心停止を挟んで、wide-wide-QRSの心室調律です。

Ecgmonitor04

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  最後は、Vfから心静止へ向かっています。

Ecgmonitor05

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  最初の理由はなんであれ、看取りとしての心停止時は、どれも同じような波形を辿ります。

  この変化を想定して、看取りでない症例では、早期の治療介入を行って下さい。

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*現在、増刷中ですm(_ _)m。

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