Questionの再録
これは典型的な( A )症候群の心電図である。
責任病変は、#( B )が推定される。
分岐部病変でなければ、比較的容易いPCIで改善される。
◎ Aは、Wellens (症候群)
◎ Bは、6 or 7。 前下行枝 #(segment) 6 or 7
のはずでした。
Wellens syndromeとは、
というものです。なお、T波の陰転はV1-6まで及ぶこともあります。
ECG-211で以前紹介した心電図変化を提示します。
この症例は、左前下行枝(#6)の完全閉塞でした。
胸痛間欠時に、V2-4で二相性のT波を呈しています。
今回の症例(ECG-328)のPCI前後の心電図です。
PCI前(ERにて)の心電図では、V2-3で二相性Tを、V4-6で陰性T波を呈しています。
PCI後は、陰性T波はほぼ消失し flat となっています。
では、どんな冠動脈病変だったんでしょうか?
緊急のCAG/PCIです。
RCA(右冠動脈)は、intactでした。
どうも、LMT(左冠動脈主幹部)から、LAD(左前下行枝)の起始部が、なんか怪しいです。
Spider viewで、LAD #6:just proximalの有意狭窄が確認されます。
Spider viewの解説はこちら
医療と看護と透析で時々CE さんのwebsiteより
https://tousekice.com/2017/09/07/心臓カテーテルでの冠動脈の見え方について%E3%80%80撮/
一番最後にSpider viewの解説あります。
心カテ時の冠動脈の見方が、わかりやすく解説されています。
IVUSでは、LMT-#6に連続性の有意狭窄を認めました。
PCI(stent)をLMT-#6にかけて施行しております。
今回は、Wellens syndromeの波形でLMT病変あり!を経験しましたので、シェアさせて頂きます。
【 Wellens syndrome波形では、緊急/準緊急カテを考慮する 】
【 ACS心電図から、冠動脈病変の推定が外れること普通にアリ 】