改訂(2020/11/7)
*****Twitterに載せた、心電図メモです。本を読みながら、メモしています。私的なメモ(ノート)です。間違いも多々あるかも。平にご容赦を。。*****
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【心電図基礎01】骨格筋は、筋細胞が筋鞘に包まれており、個々の筋肉は各々独自に収縮を調節できます。よって、手足の筋肉は、力の要れ具合を、意図的に調節できる。心筋は、中途半端な収縮はできません。All or Noneです。左室だけ収縮とか、できませんよ!
【心電図基礎02】一つの細胞内で興奮が伝わることが「伝導」。細胞間で、化学伝達物質で伝える=科学シナプス=のが「伝達」。でも、心筋では、ギャップジャンクションと呼ばれる電気シナプスで、次の心筋細胞に電気的興奮を伝えています。用語の使い方は、本当は厳密、難しいね。
【心電図基礎03】興奮伝導速度(m/秒) 洞房結節=0.05、心房筋=0.8~1.0、 房室結節=0.05、 ヒス束=1.0~1.5、 プルキンエ線維=3.0~3.5、 心室筋=1.0。よって、あっという間に、心室内膜がいっしょに興奮できるんですね。
覚えるの大変。単純化して
SA node/AV node =0.04m/sec.
心筋伝導速度=0.4m/sec.
プルキンエ繊維=4.0m/sec.
と述べている論文あり.伝導速度が一桁違うんだ、と理解すればよい.(2020/11/7)
【心電図基礎04】発生初期には、心房と心室は固有心筋でつながっているが、アポトーシスにより、AV-node以外は結合織へ置換される。これがうまくいかずに、残ったのがケント束。この過程に遺伝子も関与している。左室と右室では、異なる遺伝子が関与する。
【心電図基礎05】Calcium-induced Calcium-release。細胞外から入ったCaイオンが、筋小胞体からのCaイオンの大量放出を促すこと。骨格筋の電気的興奮で、横行小管(T管系)に存在するCaイオンチャネルが開き、細胞外からのCaイオンは、筋小胞体に入る。
【心電図基礎06】細胞内Caイオンは、ATPエネルギーを使って、筋小胞体に再回収される。心筋弛緩には、多くのエネルギーが必要なんですね。筋小胞体上にあり、Ca再回収(Ca2+ATPase)を司るのが、ホスフォランバンです。
【心電図基礎07】細胞内はK+イオンだらけ。細胞外はNa+イオンだらけ。このアンバランスを作っているのが、Na+/K+ポンプ。細胞膜に存在し、ATPのエネルギーを利用しています。このおかげで、いつでも瞬時に興奮できます。イオンチャネルが、開くだけで。
【心電図基礎08】ちなみに、mM単位で、Na+イオンは細胞内=7、間質液=144。K+イオンは、細胞内=160、間質液=4.5。遊離Ca++イオンは、細胞内<0.001、間質液=2.5。なお、一番生体内で多いのは、K+イオンなんです。
【心電図基礎09】細胞内カリウムが細胞外に流出すると、細胞内は電気的マイナスになる。細胞外からの斥力と細胞内からの引力を受け、どこかで平衡状態となる。この時の細胞内外の電位差を平衡電位と云う。ネルンストの式で説明されるが、Twitterで説明は、無理だよ~。
【心電図基礎10】電気的良導体である間質液(塩類溶液)は、電気的につがっており、ここ=細胞外液を、0Vとします。グランドと云います。静止膜電位は、普通これより低いので、ー80mVとか云う表現となります。
【心電図基礎11】細胞には、各種のイオンチャネルが、各々多数存在します。一つのチャネルは開く・閉じるのどちらかだけ。同じ種類のイオンチャネルの開孔数で、そのイオン平衡電位への影響力が決まります。
【心電図基礎12】静止時に、主に開いているイオンチャネルは、K+チャネルです。細胞内濃度が高いので外へ出ようとしますが、最終的に、平衡電位として-60~80mVとなります。他の因子には、目をつぶってますが、ほぼ影響なしです。
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【心電図基礎13】静止膜電位:resting membrane potential。静止状態では、細胞の内側はマイナスで、電位差は50〜90mVで分極している。この電位差が、静止膜電位。細胞外液を0mVと定義するから、こうなる。
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【心電図基礎14】K+チャネルが、静止膜電位を、-80mV位にしてくれるおかげで、興奮して、いざNa+チャネルが開くと、細胞内はマイナスなので、どどどっと、Na+イオンは細胞内になだれ込むことができます。静止膜電位はゼロに向かう=脱分極です。
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