典型的な虚血発作です。
ERの心エコーでは、前壁中隔領域の壁運動障害を認めました。
(am10:05 ER 初回心電図)
* 洞調律です。
* CRBBBです。
* ST上昇は、V1-5 まで拡がっています。
* V1からST上昇しているので、たこつぼ心筋症は考えにくいですね。
* V1-3のT波陰転は、CRBBBによる二次性変化が主体のはず。
(am10:05 ERでの5分後心電図)
* 洞調律です。
* CRBBが消失しました。これで、心電図イメージが大きく変わる。
* Hyperacute-Tのような気もします。
クリックすると、ECGが拡大します。
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▲ CRBBB による陰性T波。
▼ ちょっと尖ったT波は、hyperacute-T波かも。
詳細な心電図の読み込みより、胸痛があって、たった5分で目まぐるしく心電図変化が出現するのは、ACSしかない!! と、思えたら大丈夫です。
緊急の心カテ→PCI となりました。
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LMTを巻き込んだLAD #6のACSでした。 #6だけ拡張したら、後でLMTクラッシュが大変です。
今回の学びは、短時間での心電図変化です。
あなたが、診療所勤務だとしたら、すぐに出来る診断処置は、エコーと心電図です。(もちろん、ACS疑ったら、緊急搬送でよいのですが)
くり返す心電図記録しかありませんね。5~15分間隔です。
【 ACS診断のために、短時間・頻回の心電図記録は、ありです!! 】
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