今回は、{ひろ@循環器内科}先生のご指導を頂きました。感謝です。
はい、narrow QRS tachycardiaの鑑別ですよね。
クリックすると、ECGが拡大します。
a.) 洞性頻脈(sinus tachycardia)
いくら30才代と若くても、ベッド上安静で200bpmの心拍数はないですね。
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(年齢別予測心拍数)の式
* 220 - 年齢 35才として、 185bpm
* 205.8-年齢×0.685 35才として、 182bpm
経験式であり、誤差はあります。
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b.) 発作性頻拍性心房細動(paroxysmal rapid Afib.)
頻脈性の心房細動は、PSVTとよく間違われます。RR間隔の不整が、分かりにくいんです。この症例は、RR間隔はキレイすぎます。除外します。
c.) 心房粗動(AFL)
心房粗動波は、250~350bpmの興奮頻度です。この症例の200bpmだと、1:1伝導でも、2:1伝導でも説明困難です。除外しましょう。Flutter波見えないし。
d.) 心室頻拍(VT)
心室中隔上部由来のVTは、narrow QRSに見えるのがあるそうです。とはいえ、VTを示唆する所見特になし。除外しました。
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【心室頻拍メモ-18】最強のVT診断ツール
*房室解離(AV dissosiation)
*心室補足(ventricular capture)
*胸部誘導全部が(R波)・(QSパターン)
*北西軸(north-west axis)
*左脚ブロックパターン&右軸偏位
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e.) 心房頻拍(AT)
f.) AVNRT
g.) AVRT
h.) PSVT
i.) SVT
j.) そもそも、この12誘導心電図だけで鑑別は無理筋!!
上記のどれもあり、と私は思います。結論は、EPS(とアブカテ)で決まります。
なお、
PSVT=SVT ⊃ AVNRT, AVRT,AT ですね。
AVNRTとAVRT以外の難しいSVTの鑑別は、12誘導心電図では無理。
アブカテを紹介した先からの返事は、PSVTでした。(EPS/アブカテ前です)これも、12誘導心電図では鑑別は限界であるとのお考えだと思います。
では、頻拍発作時の12誘導心電図をよく見てましょう。
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どっちが、逆行性のP波なのか、迷いました。
▲ならば、AVNRT
▲ならば、AVRT
となります。さて、、、、、 to be continued