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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-311:answer(1/2)

今回は、{ひろ@循環器内科}先生のご指導を頂きました。感謝です。 

 

 はい、narrow QRS tachycardiaの鑑別ですよね。

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クリックすると、ECGが拡大します。

 

a.) 洞性頻脈(sinus tachycardia)

 いくら30才代と若くても、ベッド上安静で200bpmの心拍数はないですね。

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(年齢別予測心拍数)の式

 

* 220 - 年齢 35才として、 185bpm

* 205.8-年齢×0.685 35才として、 182bpm

 

 経験式であり、誤差はあります。

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b.) 発作性頻拍性心房細動(paroxysmal rapid Afib.)

 頻脈性の心房細動は、PSVTとよく間違われます。RR間隔の不整が、分かりにくいんです。この症例は、RR間隔はキレイすぎます。除外します。

 

 

c.) 心房粗動(AFL)

  心房粗動波は、250350bpmの興奮頻度です。この症例の200bpmだと、1:1伝導でも、2:1伝導でも説明困難です。除外しましょう。Flutter波見えないし。

 

 

d.) 心室頻拍(VT)

       心室中隔上部由来のVTは、narrow QRSに見えるのがあるそうです。とはいえ、VTを示唆する所見特になし。除外しました。

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心室頻拍メモ-18】最強のVT診断ツール

*房室解離(AV dissosiation)

心室補足(ventricular capture)

*胸部誘導全部が(R波)・(QSパターン)

*北西軸(north-west axis)

*左脚ブロックパターン&右軸偏位 

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e.)  心房頻拍(AT)

f.)   AVNRT

g.)  AVRT

h.)  PSVT

i.)   SVT

 

j.)  そもそも、この12誘導心電図だけで鑑別は無理筋!!

 

 

  上記のどれもあり、と私は思います。結論は、EPS(とアブカテ)で決まります。

 なお、

 

PSVT=SVT AVNRT, AVRT,AT ですね。

 

 AVNRTAVRT以外の難しいSVTの鑑別は、12誘導心電図では無理。

 アブカテを紹介した先からの返事は、PSVTでした。(EPS/アブカテ前です)これも、12誘導心電図では鑑別は限界であるとのお考えだと思います。

 

 では、頻拍発作時の12誘導心電図をよく見てましょう。 

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クリックすると、ECGが拡大します。

 

 どっちが、逆行性のP波なのか、迷いました。

 

ならば、AVNRT

ならば、AVRT

 

 となります。さて、、、、、 to be continued

 

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