外傷に気を取られて、ER心電図判断が甘かったようです。実際自覚症状はありませんでした。(あっても覚えていない)
ERの心電図(X day)です。
*洞調律です。ボーとしていると、正常に見えるカモ。
*V4,5,6で、ST上昇とT陰転化があります。
*よく見ると、I, aVLでもT波陰転化を示します。
なんかヤバイんじゃないか、と心エコーを(その気で)きちんと見てみるべきでした。外傷に目を奪われたようです。
入院翌日(X+1 day)の心電図です。
*洞調律のままです。
*胸部誘導の陰性T波が、はっきりと深くなりました。
(四肢誘導は、カブレラ配列です)
同日、準緊急の心カテを行っています。
LCX(#13)と、LAD(#6)に有意狭窄を認めました。
心カテ直前の心エコーでは、広範囲の心尖部壁運動低下(心室瘤形成)を認めました。
[http://:title]
経時的心筋酵素変化は、この入院期間中は下記のような変化でした。
[http://:title]
この時点での判断は、虚血性の心筋障害でした。
病変がよりきつい回旋枝のPCIを施行し、一旦終了しました。
[http://:title]
Staged PCIを、X+5th. dayにLADに対して行う予定としました。
さて、ココまでで、何か違和感ありませんか?
心エコーに携わっている方は、どう感じたでしょうか。
To be continued (answer-2/2)