2012年にコラムしていたのを、Updateして載せました。
twitterでも、S1Q3T3への関心は大きいですね。
S1Q3T3 の意味するもの(当然、肺塞栓[PE]なんですが)
*S1Q3T3は、McGinn-White patternと呼ばれています。
*心エコーもろくにない時代に、確立した所見です。(ここが、大切ですね)1935年です。太平洋戦争の前ですよ。
*肺塞栓の心電図所見として、皆が暗記するけれど、あんまり信用していない代表なんです。肺塞栓の10~20%でしか記録されません。
*実際は感度の高い肺塞栓の心電図所見は、頻脈のみです。
*この(S1Q3T3)とは、急性右心負荷による、心電図の悲鳴と捉えて下さい。
*S1も、Q3も、右心負荷→右軸偏位の表現です。
*なぜ、T3(陰性T波)が選ばれたのかは、私にはよくわかりません。
*調べてみて、よくわからない(説明し難い):と云う結果のみ得ました。
*Q3があって、Q2(=II誘導)が無いのがポイントだ!との指摘は見ました。
*なお、Q3は大きなQ波とは、限りません。T3も、よく見れば陰性T波・・程度もよくあります。いろんな書籍で紹介される心電図を、見る限り。 S1Q3T3よりも、s1q3T3の方が感覚的に合います。
*S1Q3S6、として教えている書もあります。
*このS6(V6のS波)も、右心負荷の表現ですね。
*しかも、このsignの出現は肺塞栓発症後、数時間~1日くらいかもしれない、と云う儚いもののようです。
*心外膜炎の friction-rub のように、これを知り得た医師は、幸運なんですね。
*心電図で、肺塞栓確定診断はありません。
*その可能性の気付きになれば、十二分に役目を果たしています。
*以前の心電図と比較するのが、この所見出現に大きな価値を与えます。
このように、何とかの3徴的指標は、覚えるのにちょうどいいようです。
二つでは、特異度が低いし、四つ以上だと覚えられない。
三つは、ちょうど頃合いがいいんです。と、マッシー池田先生が、書かれていたと思います。
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佐々木達哉先生との共著が、2020/1/23に発刊されました。
医事新報社からです。
循環器版の(思考のレッスン)です。
村川裕二先生から、素敵な(推薦の辞)を頂きました。
まずは、立ち読みして下さい。私が援護射撃した佐々木ワールドが満開です。
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