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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-390:answer(1/2) 激烈な胸痛でER受診となった20代男性

20才代の男性で、持続する胸痛での入院でした。

 

(胸部レントゲン)

ERの時点では、特に特徴的所見はないようです。

 

(心エコー:2病日目)

心のう液貯留がまず目に付きます。

その他の所見が分かりますか?

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クリックすると、拡大します

 

 

(ECG-390:2病日目 PLAX)

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*心のう液が、しっかりとあります。

*IVCは、張っていて呼吸性変動がありません。

*左胸水はハッキリしません。ゴースト像はありますけど。

 

 

 

 

(ERの心電図を解析する)

f:id:heart2019:20200721211841j:plain

クリックすると、心電図が拡大します

 

*115bpm.   sinus rhythm.

*ミラーイメージとしてのST低下がない。

*PR部分の低下。(aVR以外)

*aVRのPR部分の上昇。

○V1がちょっとST低下だけど、そこは無視して。。

 

心外膜炎の心電図所見! 心のう液も溜まってるし。

 

でも、ぱっと見は、大きな側壁(LCX領域)のACSに見えました。何でなんでしょうね。

 

 

 

と云うことで、

心のう液+広範囲のST上昇と(aVR以外の)PRの低下で、

 

心外膜炎でした。 一件落着(^_-)。

 

 

 

〔ここで、全国のソノグラファーの皆様から抗議が寄せられます!〕

 

*そこだけじゃね~だろ! 心エコーのポイントは。

*確かに心のう液有るけど、もっとヤバイ所見あるでしょう?

*何、表層的な解釈してんだよ。真面目にやれ~。

 

 どうして、こんなにボロクソ云われたんでしょう(-_-;*)。。

 

次回は、心電図と心エコーの対比を、真面目に考えます。

 

 

[次回の予告]

患者さんの胸痛は続きます。

この心エコーの翌日(3病日目)、血圧低下・呼吸状態の悪化で集中治療室へ入りました。そこでの心エコーで驚きの結果が。。

 

 

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