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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

【ECG-398】:answer

 40才代男性の、胸部不快感でのER受診です.

 

  前下行枝・近位部閉塞でした。第一対角枝分岐直前での99%狭窄のACSです。

 

緊急事態ですよね。すぐさま、カテ室へ行きます!

でも、ここは心電図判定を行って下さい。

 

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クリック心電図が拡大します

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クリック心電図が拡大します

 

ポイントは、V2-5のST上昇がある場合に、

 

*下壁誘導でのST低下=ミラーイメージであることです。

たこつぼ心筋症では、このミラーイメージが起きません。

  (apical ballooningの場合ですが)

 

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クリックすると、心電図が拡大します

 

 

 

経時的変化を示します。

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クリックすると、心電図が拡大します

 

 

 

 ◎V1でのST上昇がないのは、LAD-ACSでもたこつぼ心筋症でも有り得ることです。

 

◎V2-4での二相性T波は、Wellens症候群を示唆します。しかし、たこつぼ心筋症でのST上昇が巨大陰性T(GNT)となる過程で起きても不思議はありません。

 

◎この症例で、V1のST上昇がないのは近位部閉塞ながらLMTとちょっと離れているからです。

 

◎LCXは、十分な支配領域があります。V6はLCXの支配領域となっており、STーT変化が微妙となっております。

 

 

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佐々木達哉先生との共著が、2020/1/23に発刊されました。

日本医事新報社からです。重版されました。

循環器版の(思考のレッスン)です。

村川裕二先生から、素敵な(推薦の辞)を頂きました。

まずは、立ち読みして下さい。私が援護射撃した佐々木ワールドが満開です。

 

https://www.amazon.co.jp/レジデントのための循環器教室%E3%80%88症例で学ぶ循環器診療のリアル〉-佐々木-達哉/dp/4784948759/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&keywords=佐々木達哉&qid=1577794530&sr=8-1

 

 

 

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