電気軸測定の密林に入ります。
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I 誘導と III 誘導 各々で、R波・S波の高さを測定します。
当然ながら、R波は陽性(プラス)・S波は陰性(マイナス)です。
それを、足し算します。R波高(+) + S波高(-)が、その誘導の高さです。
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こういうことは、物差しを出すよりも、心電計の自動測定機能に訊ねるのが吉です。彼らは、このあたりは恐ろしく正確ですからね。
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次に、測定した高さ(プラスの時と、マイナスの時がある)を、I,III誘導に、各々載せます。ベクトル方向成分ですね。
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この二つのベクトルの和を得るために、各々に成分に、垂線を立てます。
その交点が、ベクトルの和となります。そのはずです。
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この交点と0度のなす角度が、電気軸となります。
この症例では、-11度でした。
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いかにも、正しい方法のような気がしますね。
でも、本来はQRSの面積の総和(+とー)で、考えるんですね。
ほとんど、ずれがないために、高さで代用します。
但し、wide-QRSではずれが生じるようですが、それはまだ後のお話しです。
I 誘導と III 誘導で、ベクトルの和を求めます。
「電気軸はI 誘導と III 誘導との組み合わせで計算することが申し合わされている」
と、私の読んだ本にありました。誰が決めたかは、よくわかりません。
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なお、私は学生時代に演習でやったの最後、今までこの方法で、計算したことがありませんでした。かなり、懐かしい感じでした。(今回、接続詞が多い)
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実際、心電図を記録して、自動解析結果を見ると、自分で計算しなくても、電気軸はちゃんと測定されています。
(正しい)測定方法は、その原理を理解するに留めてよいのです。
12誘導心電図を見て、ぱっと、電気軸がわかるようにするのが、次のステップです。
電気軸が、何度であるか?に、あんまり意義はありません。
どうして電気軸が傾いているのか、その背後にあるものは?
で、次に続きます。(電気軸ごときで、なんでこんなに長いんだ!!)
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