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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

ECG-284:answer(1/2)

   60才代男性です。胸部不快発作での搬入でした。

 ER搬入一時間後(20:58)の心電図を解説します。

 

Ecg2845ater2058web_3

クリックすると、ECGが拡大します。

 V3,4でのT波の増高()が、明らかです

 aVL ( )ではST上昇です。そのミラーイメージでしょうか、II, III, aVF ()でのST低下が認められます。

  どこが、責任病変かは、決めにくいですね。

  でも、1時間で、明らかな心電図変化が生じました。

  心筋酵素の上昇が無くても、心エコーで明瞭な問題が無くても、緊急の冠動脈造影を、選択しました。

 緊急の冠動脈造影図を、提示します。

 

Ecg2848cagprepciweb

  対角枝の病変でした。

  これが、通常見慣れない心電図変化を起こした理由だったようです。

  LAD本幹の血流は保たれており、壁運動障害が、eyeball診断では、ハッキリしませんでした。まだ、心筋トロポニンも上昇する前でした。

 胸部誘導の V1-6の電極配置は、対角枝の走行に沿うことがあります。

  ACSを疑うけれど、解釈のしにくい心電図変化は、(対角枝病変か?)と、考えるのも、有りですね。

Ecg28412web

 この後、どう対応したかは、次回に続く。

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