わかりやすい症例ですね。
下壁のACSは、確実です。
*II、III、aVFでのST上昇。
*I, aVLでのST低下。
条件は揃っています。
これは、ACSレポートと云って、F社の心電計のオプションです。電子カルテで表示出来ます。
Syn-Vxxは、合成波形の意味です。
*V2,3,4で、ST低下があります。
◎でもSyn-V7-9でのST上昇無し。後壁梗塞のミラーイメージと云ってもよいのか?ちょっと疑問。
◎Syn-V4R/V5Rは、よく見るとST上昇しています。よく見ないとわかんない(・_・?)。心電計君は、有意とは判定しませんでした。
◎右室誘導は、元々電位が低いので、ST上昇も慣れないと見落とします。日頃から右室誘導を見る習慣が必要です。
R on Tでのshort runが出現しています。いつ、Vfになってもおかしくない状況です。
当然、緊急アンギオとなりました。
左冠動脈は、有意狭窄ありません。
回旋枝は、少し小さい。
静止画では分かりにくいので、動画でどうぞ。
(prePCI-CAG:LCA)
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RCA(#1)の99%閉塞を示しています。
(prePCI-CAG:RCA)
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RCAへのthrombusterを何回も繰り返すも、血流改善は不良でした。我慢強い戦いがありました。最終的に、STENTでの拡張とIABPによるサポートで終了しています。
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PCI終了直後の心電図です。
再疎通したRCAは枯れ枝状で、心筋障害(壊死)は結構進んでいるのでしょう。いったん安定したのですが。。
第二病日に、いきなりショック状態となりました。IABP抜去前でした。
心電図判断して下さい。