2023/1/14までに、一人じゃ勉強できないよ~!!
新シリーズです。
2級A判定合格を目標として、いろんな波形を学び直し、その後に1級受験へ誘うコラムです。
今回は、まだ(たぶん)テスト版です。やりながら改良しますね!
心房細動(その1)です。
2級受験のために必要な事柄です。
心房細動の診断根拠は、
*P波が無い!! (P波の欠如)
*RR間隔が、でたらめ。(Irregularly iregular rhythm)
この二つです。必要条件です。
心房細動波(F波)の存在は、有った方が分かりやすいけど、はっきりしない場合も多いんです。十分条件ですね。
*V1が心房に最も近いので、F波の確認が分かりやすいのですが、他の誘導でもよく認めます。
*筋電図が入ると、F波のように見えることがあります.。 慌てずに(P波の有無)と(RR間隔)を確認します。
*P波もV1誘導で確認しやすいのですが、他の誘導(ex.II誘導)の方が認識しやすいことがあります。PACの多発による不整を除外します。
*RRの不整は、dividerでの確認も考慮しましょう。
*人の目は、結構いい加減なんです。
*長期に続いたAFでは、F波の波高が減じてくることが多いのです。心房筋の線維化・減少によります。力の無いF波です。
*矢印(↓↓↓↓↓)を見ると、F波の形は統一性が無いのが分かりますね。
*一見P波風のF派(☆)は、形もQRSとの間隔(F-R間隔)も異なっています。
*QRSを見ると、F波との重なりの違いでrS波形のr部分が、いろんな形をしています。
*RR間隔も一見整っているようですけど、きちんと測定するとバラバラなんです。
*4-5拍目の間のF波は整って見えますが、局所だけに目を奪われないようにしてね!
心房細動三十六景(その1)
心房細動波(F波)の色々です。
粗く大きなF波から、細かくその形を変えるF波まで、パターンは沢山あります。
あれもF波、これもF波と、経験を積んで下さい。一定の形がないのがF波です。
https://twitter.com/NaokiThukishima/status/1424348615359619074
心房細動か心房粗動か悩むことがあるが,それなら細動でも粗動でもどちらでもよい。頻拍の名称はいい加減につけられている。厳密な数値や表現にこだわるほどのものではない@村川裕二先生
心房細動三十六景(その2)
*幻のP波(実はF波)を、追いかけてしまうことがあるので、要注意です。
*PVCや脚ブロックが有ると、そっちに目を取られてしまいます。
*(P波が無い!!)と(RR間隔がバラバラ)が、ポイントですよ。
*F波がほとんど分からない(=たぶん、かなり長期に渡っている)事も、よくあるんです。
*心房細動は、器質的心疾患を伴っているかも?と考えます。
心房細動三十六景(その3)
この心電図では、全誘導でF波が確認出来ますね。
RR間隔もバラバラです。
P波もありません。
心房細動の診断に苦労しませんね。
*ST-T変化に注目です。
*左室肥大が隠れていそうです。
*もしかして、ジギタリスの投与もあるのか?
*抗凝固療法されているのかな?適応はどうなんだろう?
〇心エコーで心臓を見てみよう。
このように考えられたら、12誘導心電図の役目は十分なんです。
心房細動三十六景(その4)
この心電図では、F波の有無がよく分かりません(・_・?)。
V1の基線の揺らぎは、F波のような気もします。
やっぱり(P波がない!!)と(RR間隔がバラバラ)が診断根拠です。
心房細動三十六景(その5)
頻脈の心房細動(Rapid-Afib.)です。
慌てずによく見ると、RR間隔の不整が分かります。P波もありませんね。
このようなnarrow QRS tachycardiaを見た時は、RR間隔にデリケートになってください。dividerを当てて、やっと気付ける事も、よくあるんです。
次回は、ココからの1級B判定ゲットのTipsです。