(その5)
2023/1月までに、一人じゃ勉強できないよ~!!
== 肢誘導の付け間違い ==
T-S method
実践編-No5です。
ACS-LCxの症例です。
緊急PCIで、LCxは再疎通に成功しており、経過は順調でした。
at ER → 7病日 → 9病日 と経過は順調で、狭心痛もありません。
9病日に、なにが起きたのでしょうか?
(考え中)
(考え中)×(考え中)
(考え中)×(考え中)×(考え中)
(考え中)×n……………………………………………
回旋枝のACSが、PCI後の自然経過を辿ったら、どうなるのかを考えて診ましょう。
また(考え中)
また(考え中)×(考え中)
また(考え中)×(考え中)×(考え中)
また(考え中)×n……………………………………………
at ER → 7病日は、LCxのACS経時的変化で納得出来ますね。
9病日の心電図が大きく変化して、さあ大変💦
でも患者さんは元気で、vital signにも問題ありません。
*9病日の心電図所見は、
下壁誘導に、新たなQS patternの出現。
I, aVL誘導のR波の再出現。
*ちょっとあり得ない変化ですね💦
*胸部誘導は、7,9病日で変化してません。
もう一度、12誘導心電図を撮り直すと、7病日とほぼ同じ波形に戻りました。
9病日の心電図は、(肢誘導の付け違い)だったようです。
*aVRの波形が同じです。赤(右上肢)電極は移動していないはず。
*aVLとaVF波形が、入れ替わっています。
*健常人の入れ替わりとも、比較してみましょう。
T-S methodでの(左上下肢のチェンジ)を、お復習いします。
(赤・黄・緑)の誘導チェンジと、
矢印→の方向性が一定
aVr,l,fは、極性の変更がない
の法則を基本に理解するんでしたね。
うちわ(団扇)での理解です。
aVRにうちわの柄を持ってきて、くるりと反転しました。
7・9病日の心電図を、T-S methodに配置してみました。
I誘導とII誘導が交換されています。
III誘導は、(-III誘導)となっています。
aVfとaVlが交換ですね
元の(正常な肢誘導記録の)12誘導心電図がないと、ムズいですよね。
変な心電図では、誘導の取り違えの可能性を常に考えましょう。
なお、生理機能室技師の記録で(付け違い)は、10年に一度くらいしか経験しません。
三つの電極(赤・黄・緑)と、矢印の方向性で理解しましょう!!
なお、精緻な理論構築は、
杉山裕章先生のtweetをまとめた以下のURLでチェックしてね。
https://twitter.com/ekagemaster/status/1556407084840718336
《Dr.ヒロの気まぐれECGクイズ》001-1
— Dr.ヒロ|えかげますたぁ|杉山裕章 (@ekagemaster) 2022年8月7日
37歳・男性。熱中症で来院。胸部不快時の心電図を示す。電極のつけ間違いに気づき,訂正した。訂正後の波形と【問題2・3】は次ツイートに。
【問題1】電極をどう間違えた?
a) 右手⇔左手
b) 右手⇔左足
c) 右手⇔右足
d) 左手⇔右足
e) 右手⇔右足,左手⇔左足 pic.twitter.com/tau4Dr6TEp