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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

コラム-140】:ECG Yellow web Book-006-肢誘導の付け違い問題- T-S method-その6】📕→📘→📙

(その5)

2023/1月までに、一人じゃ勉強できないよ~!!

== 肢誘導の付け間違い ==

 

T-S method 

 

実践編-No5です。

ACS-LCxの症例です。

緊急PCIで、LCxは再疎通に成功しており、経過は順調でした。

 

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at ER → 7病日 → 9病日 と経過は順調で、狭心痛もありません。

 

 

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9病日に、なにが起きたのでしょうか?

 

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(考え中)

(考え中)×(考え中)

(考え中)×(考え中)×(考え中)

(考え中)×n……………………………………………

 

回旋枝のACSが、PCI後の自然経過を辿ったら、どうなるのかを考えて診ましょう。

 

また(考え中)

また(考え中)×(考え中)

また(考え中)×(考え中)×(考え中)

また(考え中)×n……………………………………………

 

 

 

at ER → 7病日は、LCxのACS経時的変化で納得出来ますね。

9病日の心電図が大きく変化して、さあ大変💦

でも患者さんは元気で、vital signにも問題ありません。

*9病日の心電図所見は、

   下壁誘導に、新たなQS patternの出現。

   I, aVL誘導のR波の再出現。

*ちょっとあり得ない変化ですね💦

*胸部誘導は、7,9病日で変化してません。

 

もう一度、12誘導心電図を撮り直すと、7病日とほぼ同じ波形に戻りました。

9病日の心電図は、(肢誘導の付け違い)だったようです。

 

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*aVRの波形が同じです。赤(右上肢)電極は移動していないはず。

*aVLとaVF波形が、入れ替わっています。

*健常人の入れ替わりとも、比較してみましょう。

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T-S methodでの(左上下肢のチェンジ)を、お復習いします。

 

(赤・黄・緑)の誘導チェンジと、

矢印→の方向性が一定

aVr,l,fは、極性の変更がない

 

の法則を基本に理解するんでしたね。

 

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うちわ(団扇)での理解です。

aVRにうちわの柄を持ってきて、くるりと反転しました。

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7・9病日の心電図を、T-S methodに配置してみました。

I誘導とII誘導が交換されています。

III誘導は、(-III誘導)となっています。

aVfとaVlが交換ですね

 

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元の(正常な肢誘導記録の)12誘導心電図がないと、ムズいですよね。

変な心電図では、誘導の取り違えの可能性を常に考えましょう。

なお、生理機能室技師の記録で(付け違い)は、10年に一度くらいしか経験しません。

 

三つの電極()と、矢印の方向性で理解しましょう!!

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なお、精緻な理論構築は、

杉山裕章先生のtweetをまとめた以下のURLでチェックしてね。

 

https://twitter.com/ekagemaster/status/1556407084840718336