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Cardio2012のECGブログ-2019改

=上級医がやっている危ない心電図の見分け方= ECGにまつわる基本的な諸問題:総合診療部研修医と、ECG苦手医師のためのサイトです。

【ECG-410】answer

さあ、心電図の判定ができましたでしょうか?

Narrow QRS tachycardiaの症例です。

動画の前半と後半で波形が変化して、混乱しますね💦

 

モニター心電図を、よく見てみましょう。

 

1段目:140bpmくらいの波形の揃った頻脈です。なんか尖ったT波様の波形があります。

 

2段目:赤ラインの部分で、RR間隔が不整となり、RR間の波形も不揃いです。

 

3段目:同じように赤ラインの部分が不揃いですね。

 

クリックすると、心電図が拡大します。

 

こういう時は、長めの12誘導心電図=記録出来れば=での考察を行いましょう。

(肢誘導と胸部誘導は、時相を同期させています)

 

クリックすると、心電図が拡大します。

肢誘導を、拡大して見てみましょう。

*1-10拍までは、RR間隔が揃ってます。

*14-17拍も、揃ってます。

*10-14拍目で、RR間隔がブレています。さらに、P波のような波形もココでは崩れています。

 

クリックすると、心電図が拡大します。

 

もうちょっと拡大しますね。

 

ベースは、2:1伝導の心房粗動(AFL) です。

AFLは、粗動波は300bpmです。

2:1伝導では、HRは150bpmが基本です。

この症例では、215-220msec.となっています。

 

10-14拍の間は、RR間隔が乱れています。

さらに、Flutter波も形が崩れつつあります。

RR間隔は、215msec.の倍数となっていません。

 

クリックすると、心電図が拡大します。

 

さらに動画のモニター心電図の画面でわかるように、

RR間隔不整 & 基線の凸凹(P波ない💦)で、前半は心房細動ですよね。

後半は、突然RR間隔整の頻脈となります。ST-T部分の形も同じになりました。

 

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【前半:心房細動 → 後半:心房粗動です。】

 

心房細動と心房粗動は、同じ症例でよく共存しています。

カテーテル・アブレーションで、AFL & AFの両方を同時に焼灼するかどうかは、症例によって戦略が異なるようです。