さあ、心電図の判定ができましたでしょうか?
Narrow QRS tachycardiaの症例です。
動画の前半と後半で波形が変化して、混乱しますね💦
モニター心電図を、よく見てみましょう。
1段目:140bpmくらいの波形の揃った頻脈です。なんか尖ったT波様の波形があります。
2段目:赤ラインの部分で、RR間隔が不整となり、RR間の波形も不揃いです。
3段目:同じように赤ラインの部分が不揃いですね。
こういう時は、長めの12誘導心電図=記録出来れば=での考察を行いましょう。
(肢誘導と胸部誘導は、時相を同期させています)
肢誘導を、拡大して見てみましょう。
*1-10拍までは、RR間隔が揃ってます。
*14-17拍も、揃ってます。
*10-14拍目で、RR間隔がブレています。さらに、P波のような波形もココでは崩れています。
もうちょっと拡大しますね。
ベースは、2:1伝導の心房粗動(AFL) です。
AFLは、粗動波は300bpmです。
2:1伝導では、HRは150bpmが基本です。
この症例では、215-220msec.となっています。
10-14拍の間は、RR間隔が乱れています。
さらに、Flutter波も形が崩れつつあります。
RR間隔は、215msec.の倍数となっていません。
さらに動画のモニター心電図の画面でわかるように、
RR間隔不整 & 基線の凸凹(P波ない💦)で、前半は心房細動ですよね。
後半は、突然RR間隔整の頻脈となります。ST-T部分の形も同じになりました。
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【前半:心房細動 → 後半:心房粗動です。】
心房細動と心房粗動は、同じ症例でよく共存しています。
カテーテル・アブレーションで、AFL & AFの両方を同時に焼灼するかどうかは、症例によって戦略が異なるようです。