ФФФ 謹賀新年 ФФФ
from ECG-052の解説です。
ER研修医:(循環器の)せんせい、2時間続く胸部不快感で来院した患者さんです。心電図変化に乏しいんですが、心筋トロポニン値が上昇しています。
循環器医:あ~た!心電図変化バリバリあるじゃん。15分早く呼べたはずだよ。カテ室準備!家族への説明!本人には心エコーしながら、私が説明する・・・(以下省略)。
ER研修医君、凹みますよね~。私には経験があります(-_-;*)。
なぜ、この心電図変化に初学者は気付けないのか?
それは、このような心電図変化こそがACSだと、まずインプットされるからでしょう。
これはこれで、大切な理解です。
胸痛とのセットでは、さらに微妙な(←と初学者には思われる)変化も読み取りましょう。要は慣れなんです。
今回の心電図変化(のキモ)は、ココです。
指摘されると、なるほど~と思いますね。でも、最初は見えてきません。回旋枝に問題があるんじゃないか?と疑って心電図を見ると、読めるようになります。
V6とI 誘導は側壁の虚血変化です。
aVLは、(高位)側壁と呼ばれる虚血変化です。
この三つがSTEMIを構成していれば、回旋枝病変間違いなしです。
さてV1-3あたりのST低下は、後壁のST上昇のミラーイメージです。でも、後壁はどこに有るんでしょうか?
理論的には、下図のような場所にあります。
左室の心基部で・僧帽弁後尖の弁輪部付近で・横隔膜から背部にあたる部分。ここが(たぶん?)後壁です。みなさんも、なんとなくそう認識していると思います。(分かりにくい説明なんです)
でも、超音波の世界では、なんと!!後壁は無くなったんですよ。ビックリです。
でも、心電図の世界では、後壁梗塞(posterior MI)は健在です。
そ後壁とは、いかなる存在なんでしょうか?
そのお話しは、次回致します。
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佐々木達哉先生との共著が、2019/1/20に発刊となります。
医事新報社からです。
循環器版の(思考のレッスン)です。
村川裕二先生から、素敵な(推薦の辞)を頂きました。
まずは、立ち読みして下さい。私が援護射撃した佐々木ワールドが満開です。
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